Lingerine ショップ&ブランドママだからって自分を犠牲にしなくていい! 在るべきママ像にこだわらず、今を輝かせるマタニティブラ「FAIR LADY」

現役ママの実体験から誕生し「女性らしさ」を大切にしたマタニティ・アフターマタニティランジェリーブランド「FAIR LADY」。
ママが美しくいられる「BESIDE Bra」は、約2,000人の先輩ママたちの声を盛り込み開発し、多くのママから支持を得ています。
今回は、プロデューサーであり、代表を務める岩本瑠衣さんにブランド立ち上げの経緯から、商品開発へのこだわり、実際に経験しているからこそ伝えられる、”すべてのママが自分の美しさをあきらめずに誇り高く輝きつづけるためのメッセージ” まで、たくさんお伺いできました。

― ブランド立ち上げのきっかけについて教えてください。

はい。きっかけはやはり、妊娠をするということでした。妊娠する前は “ママになることは大変なことがあるのはもちろんですが、それを相殺するくらいハッピーなこと” だと思っていました。でも、実際に妊娠・出産をしてみると全く別の世界が見えました。
もちろん我が子の存在が愛しいということは変わりませんが、出産に至るまでの間、悪阻や体調不良、ホルモンの変化によって乱されていくメンタルバランス、そして切迫早産を経て、「こんな試練を乗り越えないと赤ちゃんには会えないんだ…」という、ハッピーとは程遠い、心が折れそうなシーンが沢山ありました。

産後も大小さまざまな困難の連続で、思っている何倍も大変でした。出産後のママは全治2ヶ月の交通事故にあった患者と同じレベルのダメージを受けていると言われているなかで、育児に加えて、パートナーや家族のことも思いやって生活していくことが必要とされました。ママたちは本当に大変! それでももちろん赤ちゃんが最高に愛しいという気持ちに嘘はなかったです。
ママになることによって “ママとしての幸せ” と “今まで通りに思い通りには生きられないストレス“ が混在し始めると思うのですが、この2つの感情はまったく違うベクトルだということに気づきました。それならば後者である、ママ自身が自分に焦点を当てた時に、 “1人の女性として自分を尊重し、際立たせられる存在” が必要だな。と思いこのブランドを立ち上げました。これ以上、ママに自分を犠牲にさせたくない! という一心でここまで走り続けてきました。

― ママたちのサポートをしたいという真剣な気持ちが伝わってきます。ブランドに対する思いや、大切にしていることについて教えてください。

FAIR LADYのビジョンとして「“母親になる=自分を犠牲にすることは仕方ない” という考えを無くしたい。」ということがあります。 愛しいわが子のために、どことなく自分を犠牲にしがちという部分があって、「ママだから仕方ない」と思うことはあるとは思うけれども、心からそれを納得しているかと言えばそうではない。これは、自分含め周りのママさんたちも思っていたことでした。
美容院もいけないし、体型管理ができない自分が嫌にもなる。だけれど自分にかけている時間も余裕もない! 睡眠時間をとれない、好きな時にトイレにも行けないという、以前は当たり前にできていたことが出来ないんです。
自分の思いや希望を優先できない中で、「どうせ見られないからランジェリーは何だっていいや。」ではなくて、“自分のために身に着けるものを自分の意思で選んだ” ということが自分を大切に思うきっかけになったら良いなと。そんな思いを込めています。

ママになると、助産師さんや育児書やメディアなどあらゆる情報から、“ママらしさ” “あるべき像“ を無意識に刷り込まれるんです(笑)「ママらしく在らなくては!」と思い込み、あるべきママ像に必死に近づこうとすることで自分を見失うことがあります。それをママたちに気付いてほしい!
ママという属性が増えるだけで、自分が別人になることではないんです。なので、FAIR LADYのランジェリーは、あるべきママ像に染まり切らないように、ママっぽさとは対照的な存在にすることを心掛けています。

― BESIDE Braを初めて見たとき、お洒落なランジェリーと変わらない美しいデザインだと思いました。今後の展開として、色や型なども増えていきますか?

はい。まずは色展開でいうと新色として今年中に2カラー販売することが決まっています。ブランドアンバサダーの方たちと一緒に作り上げていく予定でして、機能面もアップデートさせて、9~10月には発売予定で現在進めています。
産後も使いたいという声をいただいていることと、卒乳を迎えるころにはバストのボリュームが落ちてくるので、産後のバストにも対応した機能を追加して作る予定です。
商品展開で言いますと、赤ちゃんと一緒に使えるリネン系のアイテム等も今後販売できたら良いなと考えています。自分が出産・育児を経験し、「これは絶対必要だ」と感じたものは、必ず必要と思う人がいるはずなので制作していこうと思っています。
事業全体の展開としては、アジアに展開していきたいですね。様々な理由はありますが、日本人と体形も似ているため、アジア全体のママの味方になっていけたらなと思っています。

― 商品に対するこだわりについて教えてください。

一番のこだわりは “ママの在るべき像に染まり切らないエレガントなデザインにすること” です。授乳ブラって、可愛らしいレースを使ったものや、愛らしくて温かみのあるデザインが多いと思いますが、FAIR LADYでは、ドレッシーなサテン風の生地を使用することで、エレガントに表現しています。
もちろん機能面もしっかり詰め込んでいるのですが、“授乳機能満載感” が出ないようにデザインにこだわりました。実は、授乳用に特化した機能はブラだけでも10個はあるのですが、それには誰にも気づかれないようなラグジュアリーで洗練された雰囲気を表現することに力を注いでいます。

― 他にはない美しいデザインですよね。カシュクール部分がとっても素敵で普通に着けたいくらいです。ちなみに授乳中以外の女性も使うことはできますか?

ありがとうございます! そうですね。授乳用として作っていますが、一般的なブラの機能としても使えます。楽だけど補正してくれる機能があるので、きついワイヤーが苦手な方や、分厚いパッドが苦手な方等も普通にお使いいただけます。ただ、授乳中はバストがかなり張るのでボリュームがありますが、BESIDE Braは盛れるものではないですね。 新しく生産するブラにはパッドを入れるスペースも作っているので、ボリュームの調整ができると思います。

― 開発に当たり、一番力を入れたことを教えてください。

自分自身が10種類以上の授乳ブラを使ってみて、本当に必要だと思った機能はすべて盛り込んでいます。体験した人だからわかる細かい拘りが詰まっているのが強みです。
例えば、“授乳中に一切音が鳴らないこと” これは私にとってはとても重要なことでした。

ようやく赤ちゃんが寝ついたタイミングで、本当にささいなホックの音やボタンの音が鳴ってしまったが故に赤ちゃんが起きてしまうことがありました。特にやっとの思いで1日生き延びたママにとっては、努力が水の泡となりメンタルが崩壊するきっかけになり得ます(笑)いえ、笑えませんね。なので「音は絶対に出してはいけない」と思い、めくるだけで授乳が出来る機能はマストで作りました。些細なことに聞こえますが、周りにはわからない小さなことの積み重ねが、本人には些細なことには思えないほどの状態になっていたりするんです。
その他マイナーなところですと、母乳を含んだパッドがはがれ落ちた経験があったんですが、その恥ずかしさは、例えていうなら生理ナプキンを落とすくらい私には恥ずかしかったんです。なので、「こんな恥ずかしい思い、もう誰にもして欲しくない!」という思いから母乳パットはしっかり密着する素材にしました。
あとは、自分が乳腺炎に何度もなったことがあり、それをなるべく回避できるような構造に工夫して作っています。

― 細部まで本当に徹底されていますね。 苦労したことは何でしょうか?

生地の質感ですね。デザイン的にはサテンのような素材で作りたいというのが最初にあったのですが、サテンは伸縮性、通気性が悪く、水分を吸わないのですごく相性が悪かったんです。
ママはブラにかけている時間的な余裕もないので、洗濯機や乾燥機に入れて回してもいいくらいの耐久性をつけたく、最終的にはストレッチ素材に落ちつきました。
ですが、そうすると今度はドレープのデザインが上手く表現できなくなってしまったんです。縫製や生地の重ね方などにはかなり苦労しましたね。パタンナーさんと試行錯誤してやっと今のデザインに落ち着きました。

サイズについても調整を重ねました。授乳期は変化が大きい人だと2サイズはアップダウンするため、一般のブラのようにジャストサイズではないことが前提で作っているんです。なので、どのタイミングにピッタリにするのがいいんだろう? ということや、カップの浅さ・ホックの距離感・ストラップの長さなど、様々な点で試行錯誤しました。

― 諦めない情熱がすごく伝わってきます! 開発にはどのくらいの期間がかかったのでしょうか?

ブランド自体は3年半前から考え始めました。試行錯誤をくりかえし今年(2023)3月にリリースができ、開発には2年以上かけています。
子育て中は、仕事とは違って評価基準や指標がなく、自分の自己肯定感を高められる瞬間がほぼないのと、自分の味方をしてくれる存在が居なくて辛かったですね…。もちろん家族は応援してくれるのですが、自分の辛さは自分にしかわからないじゃないですか。「子供にはママがいる」それと同じ感覚で「ママにもお守りのような存在が必要」そう感じていました。
ブラを作ろうと思いTwitterでアンケートを取ったときに、1200人ほどのママが答えてくれたのですが、産後一番つらいことってなにかと言うと、“体型の崩れ” という結果でした。選択肢にあった “身体的なダメージ” を上回って、体型の崩れによる精神的なダメージが大きいという結果だったんです。そして、“自分を気遣う余裕がなくなった、だけどできるならどうにかしたい” と思っているママが大半でした。この結果を見たときにこれはママたちに需要があるなと感じて私の原動力になりました。

―デザインのインスピレーションはどこから着想を得ていますか?

ドレスです。元々はドレスが好きで、小さいころはディズニープリンセスの強さを兼ね備えた美しい姿に憧れていました。ドレスショップで働いていたこともあり、花嫁さんの喜ぶ姿を見たり、ドレスを纏った女性が自分に自信をもったりする姿をみて、これって女性特有の魔法だなと感じていました。
ランジェリーも同じように、自分が自分に自信をもてたり、それを身に着けている自分を好きになれたり、そういう気持ちにさせてくれるのって凄いなと。
オートクチュールドレスの場合は、1着1着に、女性の名前やお花の名前がついていることがあり、それって1人1人の女性とも重なるなと思っていました。なので、BESIDE Braも1人の存在として、ママの味方になってもらいたく、そういった所からインスピレーションを受けました。

―FAIR LADYというブランド名にはどんな思いが込められているのでしょうか?

「昨日よりも好きな自分になるために」という思いを込めています
女の子、そして女性という段階からママとなることで、淑女としてさらにバージョンアップするイメージです。これまでの自分に終止符を打って、ママになることで新しい自分にポジティブに変化していくという意味を込めています。

―変化をポジティブに。素敵です! 最後に、ママたちへのメッセージをお願い致します。

時間的にも物理的にも、ママが自分を犠牲にすることはもちろんあると思います。でも、忘れないでほしいのが “今が、過去のどの瞬間よりも美しい” ということです。例えば、さなぎが羽化した瞬間は、羽の生えた新しい自分の姿が美しいことに気付かないかもしれません。そんな中でも “今が、過去のどの瞬間よりも美しい” と知っていれば、今の自分の美しさや、新しく出来るようになったことに目を向ける事ができるはずです。変化に気づいてそれを受け入れるということが大切だと思います。羽ばたき方を練習するんです。歩き方を学ぶ赤ちゃんと同じ。どう考えても今より素晴らしかった自分なんて過去にはないに決まってるんだから!
自分を犠牲にすることが仕方ないことがある中で気付くのは難しいとは思いますが、FAIR LADYが一番近くでサポートできたら嬉しく思います。
それから、ブラについても改善点や改良点があれば、ダメだしもいっぱい欲しいですし、何でもご意見をいただきたいです。たくさんのママと一緒にこれからもより良いものを作っていきたいと思っています。

FAIR LADY

OFFICIAL SITE
https://fair-lady.jp/lp/index.html

販売サイト
https://fairlady-beside.com/

INSTAGRAM
@fair.lady_

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Mayo

ランジェリー大好き。Lingerine第1号です。ファッション、美容、ワインも好きです。よろしくお願いします。

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